鼻ツン闘病記13:ロマンも蜂の頭も…

ライトニングハワイ、ハワイ暮らしと大人のてんかん闘病記

■海馬の奴め!

抗てんかん薬、ケプラ(日本ではイーケプラ)を飲み始めて、1週間ちょっとだったでしょうか? 夫と一緒に朝ご飯を食べに、近所のファミレスに行った時のことです。突然、本当に突然、鼻の中に甘くてバターっぽいパンケーキの香りが怒濤のように流れ込んできました。

海草臭、ガス臭、バーベキュー臭以外、殆ど嗅覚を失っていた私ですが、久しぶりに嗅いだパンケーキの香りは驚く程魅惑的なものでした。鼻を膨らまし、掃除機のように匂いを吸い取ってしまいましたよ。でも、約10分程で、また元の鼻ツンに戻ってしまいましたが。

ケプラ、確実に効いています。「まだら」にですが、嗅覚が戻ってきています。それも理想的なことに、良い匂いばかり蘇る傾向があるようです。今まで、石けん、レモン、パンケーキ、ラベンダー、ローズの香りがはっきりとわかりました。ね、良い香りばかりでしょう?

でも嗅覚が蘇ると同時に、ちょっぴり左耳が聞こえなくなってきました。耳が詰まった感じがして、時々ポンと空気が抜けます。これは副作用なのかしら…。さっそく次の診察の時に、件のH先生に報告しました。

嗅覚がまだらに蘇りつつある話をすると、「良かった、良かった〜!」と満面の笑顔で喜んでくれました。本当に優しい先生です。でも、続いて聴覚の話をすると、突然「う〜ん」と考え込む感じに。ケプラが聴覚に影響することはあまりないというのです。また、私の症状である「海馬のモヤモヤ」も聴覚にはあまり関係がない、と。しばらく様子見ということになりました。先生の言う通り、その後聴覚はかなり回復したので、一時的に水かなにかがたまっていたのでしょう。

その後、H先生に突然こう訪ねられました。

「デジャヴ(既視感)を感じることはありませんか?」と。

デジャヴとは一度も体験したり見たことがないのに、以前どこかで体験したり見たことがあるように感じることです。実は私、しょっちゅうデジャヴを感じていて、特にホノルル市内のカイムキ某所に立つと、ひどく懐かしい気持ちを感じたりしていたんですよね。また、同じ風景の夢を何度も見たりとか、この人どこか懐かしい感じがするとか。

で、密かに「これって前世の記憶では? ワクワク」なんて思っていた訳ですよ。さらに能天気に、「これはいわゆる『引き寄せ』って奴?」とかね。

その話をしたら、H先生はにべもなく、

「それ、海馬のモヤモヤが引き起こしていることが多いんですよ。心配しないでくださいね。ケプラが効いてきたら治りますからね」ですって。

も〜、ロマンも蜂の頭もありゃしないっ! 海馬の奴め!

鼻ツン闘病記14へ続く)