ハワイの話題:クリスマスのウィンウィン

ライトニングハワイ、ハワイ暮らしと大人のてんかん闘病記

我が家の家具の貰い手は?

Win-Win(日本語でもウィンウィンってわりと使われてきているようですね)って、なんだかビジネスライクで、業界っぽくてあまり好きな言葉ではないんですけど、今日まさにウィンウィンとしか言いようがない出来事があったんですよ。

ウィンウィンとは、Win(勝つ)という言葉を重ねたもので、自分と相手、双方ともに得をしたというか、「八方丸く収まる」といったニュアンスの言葉で、ビジネスや政治のシーンでよく使われますね。

「お互いにウィンウィンの関係を築いていきたい」とかね。

我が家のウィンウィンは、全然ビジネスにも政治にも関係ないんですけど、ずっと大切に使っていたソファーと3脚の椅子が、理想的な貰い手にもらわれていったというお話なんです。

ライトイングハワイ、ハワイ暮らしと大人のてんかん闘病記

アメリカの家具や電化製品って重厚で、なかなか壊れないんですよね。我が家の家具も皆古くって、ソファーなんてもう30-40年ものじゃないかしら。一度外側を張り替えたみたいですけど、まだびくともしなくて、見た目もベーシックだからずっと使っていたんです。

椅子は、アメリカ人が大好きなオットマン格納型の「レイジーボーイ」というもの。ロッキングチェアのようにゆらゆら動いて、お昼寝に最適なのですが、これも3脚とも20年選手。古いけど、どこといって悪いところもなく、クッションだってしっかりしています。

私たちはまだまだ使うつもりだったんだけど、さすがに義母は飽きていたらしく、ずっと新しい家具が欲しかったそうなんです。義母は10年ほど前にストローク(卒中)を起こして、3ヵ月ほど植物状態になりました。その間に、心にたくさんの言葉が湧いてきたらしく、植物状態から奇跡的に回復してからは、その言葉を次々とノートに書き写し、画家の義弟がイラストを付けて、詩集を自費出版しました。

義母は熱心なクリスチャンなので、詩は義母に神様が与えてくれた贈り物だといいます。この詩集がなかなか流行り、今度2冊目を出版することになったので、その記念も兼ねて、家具を一気に揃えようということになったのです。

で、家具の搬入の前に、いらない家具を無料で持って行ってもらうことにしました。アメリカではCraigslist (クレイグスリスト)という、よろず掲示板サイトが大人気なんですけど、その中の「無料でさしあげます」コーナーに、掲載したんですよね。先着順で取りに来てくれた方にさしあげます、と。

すると今朝、一番に来てくれたのが、コロポックルのように小さな日系人のおじいさんだったんです。ヘルパーさんらしき屈強な若者と一緒に家具を取りに来たのですが、聞いてみるとなんとこのおじいさん、義母と同じくストロークで倒れて、ずっと植物状態だったんですって。でも奇跡的に回復して、やっと自立できるようになったから、アパートに住むことにしたんだけど、一つも家具がないので探していたというのです。

その話を聞いて、義母も、夫も、私も飛び上がって喜びました。だって、ストロークに苦しんだ義母が、ストロークを克服したおじいさんにプレゼントできるなんて、こんな偶然あるでしょうか? おじいさんはまだまだ使える家具が手に入ったし、私たちは新しい家具を運び入れるのに部屋が片付いたし、なにより、おじいさんの新生活の手助けができたのがすごく嬉しくて、涙が出ました。

義母の言うように、これは神様のクリスマスの贈り物だったのかもしれませんね! ウィンウィンというと安っぽいけど、でも本当の意味で、やっぱりこれはウィンウィンだと思いませんか? 病気を克服した二人が、人生の交差点で交わるなんて、本当に「両方とも勝った!」っていうことですよね!