ワードウェアハウスに心からアロハ…

夫と初めてのデートはキンケイズ

カカアコ地区の再開発により、40年以上も人々に愛されてきた「ワードウェアハウス」が、いよいよ7月31日を最後に閉店します。

すでに櫛の歯が欠けるように、多数のお店が撤退し、今は最後の店じまいセールが行われています。近づくだけで、キューっと胸が痛くなる光景です。

ワードウェアハウスは普通のショッピングモールとは違い、個性のあるお店が揃っていました。パパママストアも多く、思いもかけないレアな雑貨なども見つかったりと、フラフラ歩いているだけでも楽しい場所でした。

はるか昔、私が初めて旅行でハワイに来た時、ハワイ在住だった叔母にワードウェアハウスに連れて行ってもらい、今は無き「チャウダーハウス」で、パンをくりぬいた中に入ったクラムチャウダーを食べて感動したのを覚えています。

その後留学生としてハワイに来た後も、バスに乗ってしょっちゅうワードウェアハウスに出向いては、ちょっとした小さな買い物を楽しんだものでした。当時は車を持っていなかったので、UHから6番バスを利用していたっけ。

なんて、ワードウェアハウスの思い出は数え切れないほどあるのですが、さらに上手が。ワードウェアハウスは夫にとって、私よりももっと思い入れたっぷりの場所なのです。夫はハワイ生まれ育ちだから当然ですけどね。

彼が学生の頃、オープンしたばかりのオールドスパゲッティファクトリーでウェイターとして働いていたそうです。とても楽しい職場だったらしく、全員が変なあだ名で呼び合っていたんだそうですよ。一緒にオールドスパゲッティファクトリーに行くたびに、若いウェイターさんたちとその頃の話をしては、盛り上がっていました。

夫と初めてのデートは、オールドスパゲッティファクトリーの隣、海が見えるキンケイズでした。夫の行きつけの店で、その昔は「ホレイショーズ」という店名で、バーでは無名のアウディ木村氏がいつも歌っていたそうです。デート当日は何を食べても美味しくて、お店の人々も優しくて、とても楽しい気分だったことを覚えています。

夫と結婚することになり、移民局の面接に行った時、その面接官の女性がホレイショーズの常連さんだったという、嘘のような本当の話もありました。夫と面接官さんは、インタビューそっちのけで当時の思い出話に花を咲かせ、実際のインタビューは5分もなかったっけ。

面接では結構突っ込んだ質問をされたり、結婚を疑われるという噂を聞いていたのでビビっていたのですが、「ホレイショーズのバーントクリーム(クレームブリュレ)がいかに美味しかったか」という話で、40分も費やしてしまった彼らって一体…。当然全く疑われず、あっという間に判子をいただきました。

ワードウェアハウスの跡地には、富裕層向けの高級コンドが建つんですよね。どんどんおしゃれになり豊かになるカカアコ。それはそれで素晴らしいことではありますが、優しく可愛らしい場所だったワードウェアハウスのことは、いつまでも心の片隅に大事にしまっておこうと思います。

さようならワードウェアハウス、心からありがとう、そしてアロハ(泣)