メニューの翻訳

pokebowl
時々、メニューの翻訳のお仕事をいただくことがあります。

楽しいし、大好きなジャンルではありますが、本当に難しいと痛感します。
例えば、この写真。ハワイでは”Poke Bowl”と呼ばれます。

まず訳すとしたら差し詰め「ポケ丼(2種盛り)」でしょうか?
最近はやっとポケ表記が一般化してきましたが、まだまだこのマグロの漬けのような食べ物を「ポキ」と発音される方も多いことでしょう。その辺の事情を顧みず、しっかりと「ポケ」表記をするのも「無粋やな〜」と思う訳です。でもポキとはっきり表記すると、カラオケを「キャリオキ」と発音するかのような、むず痒さを感じたりもします。

あと、違和感を感じるのは、日本の雑誌などで良く見かける「ロコモコ丼」と「エッグベネディクト」です。ハワイではロコモコは通常平皿に盛ってあります。深くてもカレー皿くらいです。丼ではないのです。ご飯にハンバーグと卵(両面焼きで中はトロトロが多い)を載せ、薄めのグレイビーをダーッとかけたものなのです。グレイビーは訳すと「肉汁ソース」が近いとは思いますが、こう書くとちっとも美味しそうではありませんよね。ちょっと話が逸れてしまいましたが、とりあえずロコモコは断じて丼の一種ではない、と思う次第です。むしろ「ロコモコ飯」とした方が、ずっと近いかと。

「エッグベネディクト」もウーンとうなりたくなります。エッグではなくエッグスだと思うからです。英語表記ではほぼ”Eggs Benedict”と複数形が使われています。なぜかというと、土台となるイングリッシュマフィンを2つに割って、その上にカナディアンベーコン一切れとポーチドエッグ1個ずつを載せ、オランデーズソースをトローリとかけたベネディクトを2個1組で出すのが基本だからです。でも、これだけ「エッグベネディクト」が流通してしまうと、敢えて「エッグスベネディクト」なんて書くのも、頑固じいさんのようで、これまた「無粋やな〜」と思う訳です。

なので、メニュー翻訳のたびに、リサーチを重ね、英語と日本語両方からみて違和感の無い、むず痒くない妥協点を見つけ、さらに美味しそうに響く言葉を探すことになります。ぴったりとした言葉が見つかったときは、本当に嬉しいんですよね。メニュー翻訳の奥は深し!

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